Sunday, October 23, 2005

雪の女王

恐らく、日曜の大河ドラマ前の時間帯となると視聴者の多くは小学生以下だろう。が、「大人こそ夢が必要なのだ」と作品を執筆し続けたアンデルセンのストーリーをアニメでこれほどまでに再現するとは驚きだ。今、視聴している子供たちが10年、20年経った頃に再びそのときの眼でこのフィルムを見ると新たにこの話の価値を実感するだろう。

アニメなど全然興味がないが、テレビをつけっぱなしにしていたときに、たまたまこの番組に出くわした。アンデルセンには小学校低学年の頃と中学生の頃の二度、一時的にハマってしまったことはあったという程度だ。アンデルセンという人物そのものについて読んだのは、もっと後だったかもしれない。薄っぺらい文庫本を枕元に置いていた頃がある。没後に栄誉を博する画家たち同様、生前は作家として生涯あまり恵まれていなかった人で、ある意味変人扱いまでされていたような説もある。

幼い頃は、母に買ってもらった立体写真のようなスライドが貼り付けられた浮き出し絵本の、アンデルセンシリーズの美しさに惹かれただけだったが、そのうち、善悪や勝ち負けという結末がはっきりしているグリム童話やイソップに目移りしてしまった。が、中学生ともなると、うまく言葉で言い表せない複雑な人間模様を曖昧に表現したアートっぽいもののほうが、なんとなくステキに見えるようになった。「人魚姫」のような報われない愛に身を捧げることの意味が解りだした頃かもしれない。アンデルセンがどのような人物なのかは、まだよくわかっていなかった。(今でもそんなによく知らないが。)

それほど多くのアニメ視聴経験があるわけではないけれど、世界的に好評を博したドラマや映画にも見劣りしないほど、このアニメ、というか、ストーリーは逸品だと思う。この作品を本当に理解できるのは、少なくとも一度や二度、人生の挫折に直面してきた人だろう。

世界中で通用する「童話」として粗筋が生き残っているということにも意味があるだろうが、原本を読まなければ思う。


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